インドネシアで日本人がコミュニケーションを取る言語は英語か、インドネシア語か、日本語か

日本人がインドネシアに滞在する場合、どの言語でコミュニケーションを取るべきかは難しい問題です。滞在当初はインドネシア語があまり良くわかりませんので、英語以外の選択肢はないと思います。
jakarta

実際、私も2005年にジャカルタに初めて進出したとき、会社の設立手続きを自分で行いましたが、すべて英語を使いました。というか、インドネシア語がまったくわかりませんでしたので、インドネシア語の書類を渡されても何が書いてあるのかさっぱりわかりませんでしたので。

外国人が設立する会社はすべてPMA(外国投資法人)となるため、会社の設立手続きはまず、インドネシアのBKPM(投資調整庁)に認可をもらう必要があります。BKPMと同じビルにはJICAも入っていて、最初はJICAの日本人の方に話を聞いて、英語のできる担当者を紹介してもらいました。私のつたない英語に根気よく丁寧に対応してもらったのを良く覚えています。

インドネシアの大学は授業が英語で行われるところも多く、大卒であればある程度の英語が可能です。ですので、日系の大手企業では、従業員の採用に英語を必須条件として、社内の公用語も英語にしているところも多いですし、企業間取引でも英語を使う場合もあります。

日系の大手企業で英語を公用語とする背景には駐在員の任期が短く、学習コストや他の国に赴任する場合の事情、複数国の拠点間のコミュニケーション、親会社への報告などに英語が必要とされるという背景があります。たしかに、日本の本社にインドネシア語の報告が上がってきてもわかりませんし、いかに日本語学習者数世界第2位のインドネシアでも日本語が堪能なインドネシア人の数には限りがありますので、日本語で報告をあげるというのも非現実的です。

ただ、一方で、英語を使ったインドネシア人とのコミュニケーションには限界があるのも事実です。インドネシアは多民族国家であり、現在の国語、公用語であり、第一言語はインドネシア語であるものの、いまもジャワ語、スンダ語、バリ語などの民族語の教育も行われており、英語は第二もしくは第三の言語です。英語は日本人にとっても、インドネシア人にとってもネイティブの言語ではなく、第二、第三の言語ですから、やはりなかなかお互いニュアンスが伝たわりづらいなぁというのが実感です。

私たちの場合は、幸か不幸かインドネシア以外の海外拠点がありませんので、現在は、現地では英語をほとんど使いません。実際のところ、9年間、インドネシア語か日本語のどちらかしか使っていませんが、困ったことはほとんどありません。

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日本人のスタッフにインドネシア語を学習させた方が良いかどうかはビジネス環境にもよりますが、インドネシア語の習得は日本人にとって、アルファベットを用いること、発音がローマ字読みに近いこと、文法が簡単なことなどから、他国の言語に比べると優位性が高いと思っています。

また、インドネシア語の語源はムラユ語で、マレーシア、ブルネイやシンガポールのマレー系で利用されているマレー語と9割方一緒です。マレー語と合わせると、東南アジアの約2億7千万人に利用されいているメジャーな言語です。実際、私がマレーシアやシンガポールに行くときはインドネシア語で通していますが、だいたい通じます(シンガポールではマレー系の人をつかまえて話しますので)。

本当に伝えたいことをスタッフに伝えるときは必ず日本語で伝えます。意味が通じるかどうかは置いておいても100%伝えたいことを表現できますので、それを日本語可能なインドネシア人にインドネシア語に通訳してもらった方が伝わります。もちろん、普段のたわいもない会話はインドネシア語です。逆にスタッフからはインドネシア語で表現してもらって、どうしてもわからないところは通訳してもらっています。彼らとしても伝えるという点では100%表現できますので。

あるとき、現地のメディアに対して問い合わせをするのに、「メディアの場合は英語使った方がいいの?」とインドネシア人社長に聞いてみたことがありますが、「はあ?社長何言ってんですかここインドネシアですよ?」っていう感じでした(笑)。その彼に、無理して、英語で伝えようとしたときも、「社長、何言ってるのかわからないので、日本語で言ってもらえます?」って日本語で言われたこともあります(笑)。また、インドネシア人にとって日本人の英語は発音に癖があって、類推して理解しないといけないがストレスだそうです。

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また、社内のみならずお客様先や取引先のインドネシア人の方には極力インドネシア語を使うようにしています。へたくそでも精一杯伝えようとしている姿勢に耳を傾けてくれることが多いように感じていますし、なにより喜んでもらえますので。

ビジネスでは提供する内容の価値が最も重要ですが、喜んでもらえるというのも大変重要な価値ですから

【イベントのお知らせ】

「ITベンチャー企業がジャカルタに進出、撤退、再進出して9年間戦って学んだインドネシアでの戦い方セミナー」を3月25日(火)にジャカルタにて開催させていただくことになりました。ジャカルタのみなさん、お時間ありましたらぜひいらっしゃってください。

「インドネシアで日本人がコミュニケーションを取る言語は英語か、インドネシア語か、日本語か」への6件のフィードバック

  1. ジャカルタに新しい日本会社はいっぱいあると思いますので、仕事情報がありましたら、宜しくお願いします。

    1. 日本語上手ですね。また私がいるときにでもオフィスに遊びに来てください。

  2. 初めまして、突然のメール失礼いたします。
    私、新卒でジャカルタにやってまいりまして、こちらでタイヤの販売代理店にて働いております。

    WordPressに興味があるのですが、とっつきがわからなく、
    お忙しい中、中村様にはなんのお得もない話ですが、もしお時間ございましたら気軽にお話お聞かせいただけましたら幸いでございます。

    個人的な連絡申し訳ございません。

    1. はじめまして。新卒でジャカルタってなかなか粋なことしますね。WordPressに興味があるのですね。私はいましばらく東京で仕事をしています。ジャカルタにはもう1,2ヶ月は戻らない予定なのですが、都合が合うようでしたらぜひオフィスにでも遊びに来てください!

  3. たまたま、ジャカルタに旅行で行くので、調べているなかで、この体験記に接しました。緊迫感に満ちた素晴らしい体験記です。今後のご活躍を祈念申し上げます。

    1. ブログをお読みいただきありがとうございます!ジャカルタにいらっしゃるのですね。良い滞在になるといいですね。渋滞が激しいので、時間など選んで移動した方が良いかもしれません。早朝夜間は空いています(笑)。今後とも、オンライン、オフラインでもどうぞよろしくお願いいたします!

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